「出産後、子育てをしながら仕事もしたい!」
出産を経験され、子育てに取り組んでいる方の中には、このように考えて在宅ワークを始めることを検討している人もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、子育ては、それ自体が時間も取られる大変な仕事です。そんな子育てをしながら在宅ワークを始めることは、フルタイム以上の仕事を抱えながらダブルワークを始めることに他なりません。
現実的に考えて、子育てと在宅ワークとを両立することはできるのでしょうか。
本記事では、この問題を検討していきます!
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1. 在宅ワークの種類
最初に、「在宅ワーク」の意味を確認します。
この言葉が持つ意味は、新型コロナウイルス感染症によって変わったように思います。
厚生労働省が平成29年3月に発行した「在宅ワーカーのためのハンドブック」では、次のように紹介されています。
在宅ワークとは、パソコンなどを使って、請負契約に基づき、サービスの提供などを行う在宅での仕事をいいます。(省略)在宅ワーカーは、個人事業主です。会社員とは違います。
厚生労働省|在宅ワーカーのためのハンドブック
つまり、厚生労働省によれば、「在宅ワーク」とは個人事業主として行う業務であり、会社の従業員としての在宅勤務は含まれません。
しかし、新型コロナウイルス感染症によって在宅勤務が増加したためか、テレワークが広く「在宅ワーク」と呼ばれるようになったように思います。
したがって、現在では、在宅ワークには次の2つの意味があるといえるでしょう。
- 個人事業主が在宅で営む事業
- 労働者が在宅で従事する仕事
現在では、厚生労働省により、前者が「自営型テレワーク」と呼ばれ、後者が「雇用型テレワーク」と呼ばれているようです。本記事では、このいずれをも包含する形で「在宅ワーク」との用語を使用します。
また、この2つは、その性質が大きく異なります。したがって、本記事では、「在宅ワーク」に加え、この2つの言葉も使用し、子育てと在宅ワークの関係を見ていきます。
2. 子育てと在宅ワークとの両立の壁
それでは、ここからは子育てと在宅ワークの両立の難しさを検討していきます。
2.1 雇用型テレワークと子育て
まず、雇用型テレワークとしての在宅ワークと子育ての関係性を検討します。
結論としては、雇用型テレワークと子育てとを両立するのは、相当辛いでしょう。
なぜなら、雇用契約は使用者の指揮命令下で仕事に従事することが予定されているものであり、原則として、勤務時間が指定されれば、その間は子育てに注力することはできず、仕事に集中する必要があります。そして、勤務時間中に子供も家にいる時間帯があると、勤務時間中であっても子供に気を遣わなければならない事態は避けられないからです。
雇用型テレワークに関しては、使用者の指揮命令が、子育てと両立を図る上での壁になります。
新型コロナウイルス感染症の影響により、多くの企業が在宅勤務を受け入れる体制を整えつつあります。子供が3歳になるまで在宅勤務ができる体制を整えるよう企業に努力義務を課す法改正も予定されています(参照:日本経済新聞「育児と両立、テレワーク環境整備など制度改正案 厚労省」)。そのため、雇用型テレワークと子育てを両立できる可能性が徐々に高まっているといえるかもしれません。
2.2 自営型テレワークと子育て
次に、自営型テレワークと子育ての関係性を検討します。
自営型テレワークは、個人事業主として事業を営むものであるため、雇用型テレワークよりも働き方に裁量があると評価できます。
そのため、自営型テレワークとしての在宅ワークは子育てと両立しやすいようにも思われます。
しかし、自営型テレワークとしての在宅ワークでは、給料が保証されていない点に注意が必要です。
給料が保証されていないため、時間単価が下がってしまうと、結局は長時間労働が必要になり、子育てとの両立が難しくなる可能性があります。
自営型テレワークに関しては、給料の非保証が、子育てと両立を図る上での壁になります。
2.3 共通する両立の辛さ
最後に、自営型テレワークと雇用型テレワークの双方に共通する問題に着目します。
当然のことですが、いずれの形の在宅ワークであっても、子育てと仕事の2つともに気を配る必要があります。
結局、このことが、「子育てをしながら在宅ワークを続けることが辛い!」と感じる一番大きな原因ではないでしょうか。
子供は単純なプログラムではありません。親の指示するとおりに動いてくれることは稀で、予想しない行動に出ることも少なくありません。そして、期待するとおりに子供が動かないからといって、子供を責める訳にもいきません。
子育てと在宅ワークを両立するためには、このような予測不能な子供を育てながら、他方では、会社や取引先が期待するとおりの成果を出していかなくてはならないのです。
そもそも人間は、マルチタスクに適していないと考えられています。マルチタスクにより、生産性が40%失われるという研究もあります(参照:「Executive control of cognitive processes in task switching」)。
このような人間が、子育てと在宅ワークを両立するには、本来的に困難が伴います。
雇用型テレワークであっても、自営型テレワークであっても、人間の脳構造それ自体が、子育てとの両立の最も大きな障害になっているといえるでしょう。
3. 子育てと在宅ワークを両立するコツ
使用者からの指揮命令や、給料の非保証、脳構造それ自体により、子育てと在宅ワークの両立は基本的に難しく、辛いものです。
では、この両立を続けるコツは、何かあるでしょうか。
3.1 働く時間に裁量のある仕事を選ぶ!
1つ目は、働く時間を裁量によって変えられる仕事を選ぶことです。
雇用型在宅ワークだと、雇用契約であるため、裁量によって労働時間を変えることには限界があります。
とはいえ、完全フレックスタイム制を導入している企業の在宅ワークであれば、比較的自由に働くことができるようになります。
自営型在宅ワークは、選択する仕事にもよりますが、基本的には自分で自由に働く時間を設定できます。
3.2 優先順位を考える!
2つ目は、優先順位を事前に設定することです。
特に、安定的に報酬を得られることを重視するのか、それとも好きなタイミングで好きなように働けることを重視するのか、という点は事前に決定しておきましょう。
前者を重視するのであれば、雇用型在宅ワークを選択するのが良いでしょう。
後者を重視するのであれば、自営型在宅ワークを選択するとともに、思うように報酬が得られない可能性があることを事前に認識しておく必要があります。
自分で優先順位を決定した上で在宅ワークを始めることにより、子育てをしながら在宅ワークを進める中で「思っていた状況と違う。」というストレスを感じる機会を減らせると考えられます。
3.3 スキルアップを図る!
3つ目は、スキルアップを図ることです。
スキルアップを図ると、時間単価を上げられる可能性があります。
稼働1時間あたりの報酬額を上げられると、同じ金額を稼ぐために必要な時間が短くなります。
そうすると、子育てに割ける時間を増やすことができます。
子育てをしながらスキルアップを図ることは、非常に難しいと思います。
しかし、スマートフォンを利用して受講できる通信講座などを利用することで、子育てをしながらでも資格を取得できる可能性があります。
3.4 人を頼ることを恥と思わない!
4つ目として、人を頼ることを恥と思わないようにしましょう。
上記のとおり、人間はそもそもマルチタスクには向いていません。
本来的に困難なことを行っている以上、人に頼ることは当然必要です。
家族を頼ることは当然のこと、必要に応じて、ベビーシッターサービスや、市区町村が実施しているファミリー・サポート・センター事業等を利用しましょう。
なお、ファミリー・サポート・センター事業とは、次のような物です。
子育て援助活動支援事業(ファミリー・サポート・センター事業)は、乳幼児や小学生等の児童を有する子育て中の労働者や主婦等を会員として、児童の預かりの援助を受けたい者と当該援助を行いたい者との相互援助活動に関する連絡、調整等を行う事業。厚生労働省|子育て援助活動支援事業(ファミリー・サポート・センター事業)の概要
ざっくり言えば、自分の代わりに子供を預かったり、保育園の送り迎えをしてくれたりする人を見つけてくれる事業です。
3.5 時短家電やサービスを利用する!
子育てと在宅ワークを両立するコツの5つ目は、時短家電やサービスを利用することです。
時短家電の中では、特に圧力鍋の導入はオススメできます。
次のような商品が人気ですね。
時間を節約できる有料サービスの利用も考えられます。
たとえば、試しに宅食サービスなどを利用してみては、いかがでしょうか。
有名な宅食サービスとしては、次のようなものがあります。
いずれも利用者も多く、信頼できるサービスです。
4. まとめ
本記事では、「子育て在宅ワークは辛いのか?継続のコツは?」と題し、在宅ワークの種類を確認した後、子育てと在宅ワークの両立が難しい理由をご説明し、両立が難しい子育てと在宅ワークを両立させるコツを最後にご説明しました。
本記事が、子育てをしながら在宅ワークを続けられている方や、これから在宅ワークを始めようとする方の参考になることを願っています。