私は、1人目の子どもの育児休暇取得中に転職活動を開始し、良いご縁を頂くことができ希望の職種に転職することができました。今回は、育休中に転職活動を行った際に転職のタイミングなどの私が気を付けたこと、工夫したことなどをご紹介したいと思います。
※ この記事は、実際に育休中に転職活動された方に記事を執筆いただいています。当サイトでは、記事の正確性を維持するため、必要に応じ、貴重な経験や体験をされた方に執筆にご協力いただいています。
1. 育休中に転職活動を始めるまでの経緯
まず、私のことを簡単に紹介させてください。
転職前は、病院で医療事務の仕事をしていました。
会計窓口で医療費の支払い手続きをご案内する仕事です。社会人になってからずっとこの仕事をしていたので、特に現状に不満は無く、淡々と仕事をこなす日々を過ごしていたように思います。
27歳で1人目を出産し、育児休暇を取得しました。育児で睡眠不足の日々を過ごしながらも少しずつ生活のリズムが出来始め、何か新しいことを始めてみたい、と思うようになりました。
何が良いだろうかと考えて、新しい趣味・資格の勉強・運動など色々と候補を挙げたのですが、どれもしっくりきません。自分と向き合う時間は十分にあったので、自分が何をやりたいのか悩み抜き、一つの答えにたどり着きました。それが「転職」でした。
2. 育休中に転職活動を始めた理由
育児休暇を取得して仕事から離れるまでは、日々の自分の業務に特に疑問を感じることは無く、淡々と自分の役割をこなしていました。休みの日には買い物に出かけたり、家族で過ごしたりして、良いワークライフバランスだったと思います。
それが、子どもが生まれて、出産翌日には育児生活が始まり、これまで経験したことの無い目まぐるしい日々が続きました。必死に育児を覚え、睡眠を削って子どもに生活の全てを捧げるうちに私の価値観が少しずつ変わっていきました。
もともと私はあまり自分に自信が無かったのですが、育児を通して、「意外と自分は頑張れる人間なのかもしれない。」「今後はもっと色々なことに挑戦してみても良いかもしれない。」と思うようになったのです。
その時、育児休暇が終わった後に、またあの淡々とした日々に戻ることに、初めて違和感を覚えました。もっとワクワクする仕事がしてみたい、と思い立ち、試しに転職活動を始めてみよう、といくつかの転職エージェントに登録することにしました。
3. 転職活動に利用した転職エージェントについて
私は、次の2つの転職エージェントに登録しました。
この2社に登録した理由は、インターネットで各転職エージェントの特徴を調べて次の点が良さそうだと感じたからです。
まず、リクルートエージェントは、求人数が業界No.1とのことで、単純に数の多さに惹かれました。どのような職種を選んでも求人がヒットすることは、転職活動では大事なポイントだと感じました。
次に、dodaは、強みがある職種に「企画・管理」があることに惹かれました。転職前は事務・受付として働いていましたが、もっとワクワクする仕事をしてみたいと考え、例えば、企画系の仕事にチャレンジしてみたいと考えていました。そのため「企画・管理」の求人に強いdodaは、もしかしたら私の希望とマッチするかもしれないと思ったのです。
2つのサービスを新規登録後、それぞれの担当者と面談したり、エントリー画面の作成を進めたりしましたが、結果的には、私はリクルートエージェントで本格的に転職活動を進めました。
理由としては、リクルートエージェントの方がエントリーしてみたい求人が多かった点、担当者のレスポンスが速かった点など、サービス内容に魅力を感じたことが理由の一つです。
また、私にとって大きかったのが、リクルートエージェントは日曜日も面談等の対応をしてくれた点です。夫の仕事の都合で、毎週日曜日だけは、夫に子どもの面倒を見てもらえる環境にあり、そのタイミングで転職活動に集中したいと考えていました。dodaは日曜日の対応はしていなかったので、この違いが我が家にとってはエージェント選択の決め手となったと言っても過言ではないと思います。
4. 転職活動について(志望動機など)
夫の協力を得ながら、毎週日曜日を中心に転職活動を続けました。
転職したい職種の勉強、エントリーしたい企業の勉強、エントリーシートの記入、担当者との面談等、育児に支障が出ない範囲で少しずつ進めていきました。
エントリーシートや採用面接では、志望動機の部分がやはり悩ましく、一番時間をかけて考えた項目でした。
私の場合は、ネガティブな理由で転職活動を始めたわけでは無かったので、「自分の価値観が育児を通して変わったこと」「出産・育児を機に、新しい仕事にチャレンジしてみたいと思ったこと」など、自分の正直な気持ちをできるだけ分かりやすく表現できるように記入しました。
結果的に、転職活動を始めて3か月ほどで、希望の職種の一つだった「広報職」の仕事で内定を頂くことができました。この転職先は、私がやってみたい職種だったこと、そして、後ほどご紹介しますが「勤務条件」が私の希望とほぼ一致していたことが決め手となりました。
5. 育休中の求人応募や転職のタイミング
育児休暇中に転職活動をする際には、求人に応募するタイミングや転職時期などをしっかりと考えて動かなければいけないと思います。その理由は次のとおりです。
5.1 求人応募のタイミングの重要性
まず、求人に応募するタイミングについてです。
求人に応募すると、書類審査、採用面接など企業側のスケジュールに沿って採用試験が進んでいきます。私の経験上、育児休暇中の転職活動では、必ず採用面接で聞かれることがあります。それは、「何時まで働けますか?」「土日祝日の出勤が必要な場合、大丈夫ですか?」です。
この質問に答えるためには、預け先となる保育園がどこまでサポートしてくれるのかを正確に把握していなければいけません。これが、一つ前の項目で触れた「勤務条件」であり、企業側にとっても、転職希望者にとっても特に大事な判断材料の一つだと思います。
そのため私は、保育園の入園が内定し、保育園に預けられる曜日や時間帯がはっきりとしたタイミングで求人に応募していました。そうすることで、企業が求める人材と私の求める勤務条件が一致するかどうかをお互いに見極めることができたと思います。
5.2 転職時期の重要性
次に、転職時期についてです。
結論から言うと、転職するタイミングは、保育園入園後が良いと思います。理由は、実際に入園する時に、「入園申し込み時点」の勤務先の勤務証明を提出するためです。
私が調べた限りでは、各自治体が保育園の内定者を決める際には、申込者一人ひとりの勤務先や雇用形態等の情報を総合的に評価して内定か否かを決めるようです。そのため、実際に入園する際に、申込時と異なる勤務先の勤務証明を提出すると、最悪の場合、内定取り消しになることもあるようです。
そのようなことにならないように、私の場合は、「採用日は、保育園入園後の日付にしたい。」と必ず先方に伝えるようにしていました。
6. 育児休暇中の転職活動で工夫したこと・気を付けていたこと
初めての育児と初めての転職活動を同時に行っていたので、どちらかが大崩れしないように気を付けていました。その中で工夫したこと注意したポイントなどを3つご紹介したいと思います。
まず1つ目は、「一人で抱え込まず夫に積極的に頼ること」です。
育児中は、とにかくお互い疲れ切っています。日々の寝不足が続く中、夫は仕事をこなし、私は家事をこなし、どちらも疲労が蓄積しています。だからこそ、下手に気を遣い過ぎず、疲れているのは重々承知の上で、夫にも育児をお願いしていました。特に、転職活動に専念したい日曜日は、夫にワンオペしてもらうほどに頼っていました。
夫も、私の転職活動を応援してくれていたので、そのような気遣いもあって、転職活動中は色々な面で夫に頼ることができたと思います。
2つ目は、「育児・家事の徹底した効率化」です。
やはり育児休暇中の身として、育児・家事をおろそかにして転職活動を進めてもうまくいかないだろうと思っていました。そのため、まず育児と家事の無駄をなくそうと思い、時短化できるテクニックをひたすらインターネットやSNSで調べ、導入していきました。例えば分かりやすいもので言うと、食事の作り置きです。冷凍・冷蔵をフル活用して、レンジで温めるだけで食べられたり、冷凍のまま煮込むだけで完成するように下ごしらえをしたり、1週間単位でまとめて作り置きを準備していました。
他にも、洗濯物は畳まずに吊るしっぱなしにするようにしたり、自動食器洗浄機を導入したりして、とにかく育児・家事の効率化を意識して、本業がおろそかにならないように気を付けていました。
私が導入したのは、このパナソニック製の自動食器洗浄機です。
食事の作り置きについては、次のような本が参考になるかもしれません。
最後は、「日記を書くこと」です。
育児休暇中は、育児・家事だけでも大変です。そこに加えて転職活動まで始めるとなると相当の覚悟と気合が必要となります。そのモチベーションを何とか維持するために、意識して日記をつけるようにしていました。
自分がどういう一日を過ごしたか、なぜ転職したいのか、子どもにどういう自分の姿を見せたいか、将来どのような家庭を築いていきたいかなど、とにかく自分の現状や気持ちを客観的に考えて、ノートに書き記す時間を作りました。
これは育児休暇中の転職活動に限った話ではないかもしれませんが、大変な状況の中で、前を向いて進み続ける際には、客観視できる時間をいかに作ることができるかがポイントの一つだと私は思います。
7. 最後に
育児休暇中に転職活動を始める際には、育児休暇中ならではの注意点があることを少しは知っていただけたかと思います。
この記事がこれから転職活動を始める育児休暇中の方の一助になれば幸いです。