夫婦に家族が増えることは特別で、人生の節目になります。
そんな3人暮らしを始めるにあたって、気になるのが生活費ではないでしょうか。
そこで今回は、総務省統計局などの情報源を基に、日本人3人家族の生活費の平均について、家賃や食費、光熱費など内訳も詳しくご紹介します。さらに、地域別・年代別、年収別の生活費の差についても解説します。
今回使っているデータは、総務省統計局による2023年度の家計調査の結果を参照しています。
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3人暮らしの平均生活費
総務省統計局の「家計調査」によると、2023年時点における3人暮らしの平均生活費は以下の通りです。
項目 | 金額[円] |
---|---|
食費 | 85,558 |
住居費 | 20,120 |
水道・光熱費 | 25,082 |
家具・家事用品 | 13,448 |
服・靴 | 9,705 |
保健医療費 | 14,834 |
交通・通信費 | 48,596 |
教育費 | 11,199 |
教養・娯楽費 | 28,526 |
その他 | 55,500 |
合計 | 312,568 |
内訳を見ると、食費が約4分の1と最大で、意外と住居費が安く思えます。
これは、家を相続でもらったり、ローンを完済した家庭の分も計算に含めているためです。
実際、データの前提は下の通りです。
- 世帯主の年齢の平均が57.9歳
- 持ち家率が84.9%
- 家賃を支払っている世帯の割合が13.6%
このように、統計データで出てくる「3人暮らしの生活費」はあなたが想像しているものと少し異なっているかもしれません。
では、より実際に近いのはどのようなものか見ていきましょう。
項目別の3人分の平均生活費
ここからは様々な項目別に3人暮らしの平均生活費を考えていきます。
ただし、参照した統計データには二人世帯以上のデータしかありませんのでご了承ください。
ここでは
- 年代別
- 地域別
- 年収別
での平均生活費を見ていきます。
年代別で見る平均生活費
生活費は、夫婦の年代によっても大きく異なります。
次のデータは世帯主の年代別に毎月の生活費をまとめたものです。
データは二人以上世帯のものであるのでご注意ください。
こちらのデータの世帯人員の平均は2.9人です。
項目 | ~34歳 | 35~39歳 | 40~49歳 | 50~59歳 | 60~歳 |
---|---|---|---|---|---|
食費 | 81,738 | 67,540 | 83,707 | 88,815 | 82,250 |
住居費 | 29,163 | 18,602 | 16,663 | 18,643 | 17,053 |
水道・光熱費 | 19,368 | 21,912 | 23,230 | 24,942 | 24,333 |
家具・家事用品 | 12,544 | 14,200 | 12,577 | 13,449 | 11,395 |
服・靴 | 10,477 | 11,362 | 12,872 | 12,433 | 6,693 |
保健医療費 | 12,653 | 11,837 | 11,791 | 13,723 | 16,446 |
交通・通信費 | 42,183 | 40,994 | 49,624 | 54,568 | 36,431 |
教育費 | 4,130 | 9,933 | 24,757 | 25,510 | 1,173 |
教養・娯楽費 | 26,132 | 32,075 | 34,854 | 32,450 | 25,149 |
その他 | 36,567 | 40,474 | 49,732 | 65,069 | 51,984 |
合計 | 274,955 | 268,929 | 319,806 | 349,603 | 272,909 |
若年層が34歳以下でまとまっていますが、年代別の平均値は上の通りです。
また、二人世帯のデータが無かったため、おおよそ両親+子供1人の3人世帯のデータになっています。
30代夫婦の生活費が安く、40代50代となるにつれて生活費は上がっていきます。
定年後は再びグッと生活費が下がっています。
これは子供の成長と独り立ちのタイミングを反映しています。
地域別で見る平均生活費
家賃相場や物価水準の違いにより、地域によって生活費は大きく異なります。
次のデータは、都市階級ごとに毎月の生活費をまとめたものです。
大都市:政令指定都市と東京都区部
中都市:大都市を覗く人口15万人以上の市
小都市:人口15万人未満の市
と区分けされています。
また、こちらのデータも二人以上世帯のものであり、世帯人員の平均は2.9人です。
項目 | 大都市 | 中都市 | 小都市 |
---|---|---|---|
食費 | 87,963 | 81,082 | 78,131 |
住居費 | 21,190 | 18,931 | 15,492 |
水道・光熱費 | 23,063 | 23,899 | 24,251 |
家具・家事用品 | 12,481 | 11,630 | 12,514 |
服・靴 | 10,945 | 9,022 | 8,393 |
保健医療費 | 16,440 | 13,911 | 14,023 |
交通・通信費 | 38,346 | 44,529 | 44,188 |
教育費 | 15,222 | 9,843 | 7,740 |
教養・娯楽費 | 32,813 | 28,826 | 25,658 |
その他 | 54,130 | 52,342 | 51,341 |
合計 | 312,593 | 294,015 | 281,731 |
大都市と小都市ではおよそ3万円の差があります。
食費:約9000円
娯楽費:約7000円
が大きな違いです。
一方で、住居費は6000円しか差がありませんでした。
こちらは対象のデータの持ち家率が高く、家賃を払っている世帯が少ないからです。
年収別で見る平均生活費
最後に年収別の生活費を見ていきます。
今まで様々なデータを見てきましたが、このデータが最もしっくりくるかもしれません。
また、こちらのデータも二人以上世帯のものであり、世帯人員の平均は2.9人です。
項目 | 200万円未満 | 200~300万円 | 300~500万円 | 500~700万円 | 700~1000万円 | 1000~1500万円 | 1500万円以上 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
食費 | 53,207 | 64,174 | 74,293 | 80,760 | 90,062 | 102,803 | 127,253 |
住居費 | 10,930 | 14,069 | 17,362 | 18,018 | 18,919 | 22,295 | 25,575 |
水道・光熱費 | 19,500 | 21,478 | 23,296 | 23,619 | 24,907 | 26,181 | 29,077 |
家具・家事用品 | 6,120 | 8,036 | 10,527 | 11,706 | 15,328 | 15,779 | 19,175 |
服・靴 | 2,631 | 4,125 | 6,013 | 8,767 | 12,066 | 16,891 | 27,193 |
保健医療費 | 8,470 | 11,740 | 14,315 | 13,899 | 15,336 | 18,290 | 22,686 |
交通・通信費 | 19,921 | 23,861 | 32,426 | 45,198 | 52,070 | 68,886 | 65,258 |
教育費 | 1,112 | 1,245 | 2,624 | 8,896 | 17,492 | 26,364 | 41,878 |
教養・娯楽費 | 11,327 | 16,567 | 22,770 | 26,822 | 34,288 | 44,735 | 68,281 |
その他 | 21,777 | 34,707 | 44,327 | 49,674 | 60,417 | 75,538 | 119,310 |
合計 | 154,995 | 200,003 | 247,952 | 287,359 | 340,884 | 417,761 | 545,686 |
当然ですが、年収が高くなるにつれて生活費は上がっていきます。
しかし、他の費用に比べて、食費の年収差は小さい事がわかります。
つまり、年収が低いほど食費を節約した時の効果は大きくなると言えます。
まとめ
この記事では、3人分の平均生活費がどの程度なのかを調査しました。
2023年度の3人分の平均生活費は312,567円でした。
ただし、生活費はあなたの年代、暮らしている地域、そして年収によって変わります。
あなたが思っていたよりも、平均の生活費は高かったかもしれません。
このままでは3人暮らしができないと感じたかもしれません。
ですが、生活費を節約する方法はあります。
生活費を抑える方法
今回のデータでは、実感よりも住居費が小さかったと思います。
その理由はデータにローン返済済みの持ち家世帯が含まれているからです。
実際はデータ以上に住居費がかかります。
また、先程見たデータから食費の割合が非常に大きいことが明らかです。
そこで、以下ではそれぞれの節約ポイントをご紹介します。
家賃を抑える
家賃は、住んでいる地域や建物の築年数、広さなどによって大きく異なります。家賃を抑えるためには、以下のポイントを参考にしましょう。
- 駅から少し離れた物件を選ぶ
- 築年数が古い物件を選ぶ
- インターネット無料物件を選ぶ
食費を抑える
食費は、夫婦の食習慣によって大きく異なります。食費を抑えるためには、以下のポイントを参考にしましょう。
- 自炊をする
- 食材をまとめ買いする
- 特売やクーポンを活用する
- 作り置きを活用する